2020年も冬に向かいインフルエンザと新型コロナの両方に感染するリスクが高くなりました。
2019年はインフルエンザの流行が沖縄を皮切りに全国で早めに進んでいたので、感染が拡大が心配されました。
しかし、新型コロナの出現により感染防止に取り組んだ結果として、インフルエンザも大きな感染には至りませんでした。
新型コロナ同様に、インフルエンザの予防は、ワクチン接種を始め、マスクの着用、手洗い、うがい等が一般的です。
もう一つの予防法方は意外にも歯磨きによる口腔ケアなのです。
インフルエンザの予防に歯磨き?
特に新しい予防方法ではないのですが、あらためてその効果の高さがわかりました。
調べて見ると、 奈良県歯科医師会の報告がありました。
歯科衛生士が介護施設で高齢者を対象にブラッシングと舌磨きを指導したところ、歯磨きだけの施設と比較したらインフルエンザの発症率が10分の1に激減したそうです。
歯磨きでも効果があるとの事ですが、プラスブラッシングや舌磨きを加えると効果が高くなるのですね。
なぜ歯磨き・口腔ケアは効果があるのか?
お口の中には細菌がたくさん住み着いています。
その細菌は、インフルエンザの働きを助ける酵素を出すのだそうです。
雑菌の出す酵素が感染しやすくしている
その酵素は、「プロテアーゼ」や「ノイラミニターゼ」というものです。
また、歯周病で起きる炎症もまたウイルス感染をすすめるとのことです。
つまり、お口の中を不潔にしたままだとインフルエンザに感染しやすくなるという理由なのです。
口の中でインフルエンザのウイルスが増殖
もう一つは、インフルエンザのウイルスがお口の中に入って、そこで増殖するというのです。
原因は、お口の中で雑菌が出す「ノイラミニダーゼ」(NA)という酵素がもとになりインフルエンザウイルスが増殖すると言われています。
この「ノイラミニダーゼ」(NA)酵素の働きを妨げれば、ウイルス感染も減らすことができますね。
この妨げる効果をもっている薬が「タミフル」や「リレンザ」なのです。
インフルエンザウイルスが20倍以上に増殖
日本大学歯学部細菌学講座の研究チームの研究によると、インフルエンザのウイルスに感染した細胞に細菌の培養液を加えた実験をしました。
すると、インフルエンザに感染した細胞から放出されるインフルエンザのウイルスの量が20倍以上に増えたのだそうです。
結果、タミフルやリレンザを使っても、そのウイルスの放出量を減らすことはできなかったとの研究結果を報告しています。
インフルエンザは、歯磨きや口腔ケアで予防
まとめると、「歯磨きや口腔ケアにより、お口の中の雑菌を減らすことでインフルエンザ感染を減らす可能性がある」ということになります。
毎日、お口の中を清潔に保つことがインフルエンザにかからない予防対策としてとても重要だということがわかりました。
最低でも、朝晩の2回は歯磨きをしましょう。
なお(ライター@naoblog33.com)