年をとったら「肉よりも魚がからだにはいい」とよく言われます。また、コレステロールは高く無い方が良いのが一般的な説です。
一方、「コレステロールを気にしなくてもいい」という、ちょっとうれしい説があるのです。調べてみました。
肥満やコレステロールの数値が気になる!
年齢を重ねていくと健康診断でMBIの値が高いとか、コレステロールの数値が良くないとかの指導を受ける事があります。
腹囲をはかったら85センチを超えているから、細くしましょう。
などと言われると、体はすこぶる調子がいいのに、減量やウエストを細くするエクササイズをしたり、保健指導を受けたりしないといけないかと心配になるものです。
こんな説がある事を知りましたので紹介します。日本応用老年学会理事長の柴田博氏(医学博士)の研究の一節です。
「年をとったら肉よりも魚を食べた方が良いというのは間違い」という説
年をとったらコレステロールが高いと良く無いので、粗食にして肉よりも魚をメインに脂肪を減らして調整するものと思っていました。
しかし、柴田先生の説によると違うのです。その理由はこのようなことなのです。
「60歳以上の日本人は、肉の摂取量が少ないのでもっと積極的に肉を食べるべきだ」というのです。
その根拠は、過去に100歳以上の高齢者の1日の動物性たんぱく質の摂取量を調べたら、日本人の平均よりも10%も高かったのだそうです。
飽和脂肪酸を多く摂取している人ほど、脳卒中のリスクが低い
国立がんセンターが45~74才の約8万人を対象にした研究では、肉や乳製品に含まれる飽和脂肪酸を多く摂取している人ほど、脳卒中のリスクが低かったとの結果が出ているのです。
つまり、わたし達日本人は、「肉も脂肪も多くとっている人ほど元気に長生きしている」ということだそうです。
そういえば、80歳の最高齢でエベレストの登頂に成功した冒険家の三浦雄一郎氏が頭に浮かぶのです。
冒険家三浦雄一郎氏は、肥満だった。
60代では、身長164cmで88kgの肥満体でした。
狭心症の上、血圧は190、高脂血症で、腎臓はボロボロで、当時医者に、「このままだとあと3年の命」と宣告されたのです。
病気やケガも度々経験している。76歳では骨盤骨折、不整脈で何度も心臓を手術しているというのです。
三浦氏によれば、年をとったら「脂分は控えめに」などと言われるけれども、「月1回は息子の豪太と二人で1.5キロのステーキを食べます。普段は300グラムほどの肉を週に1、2回。納豆やヨーグルトなどの発酵食品も毎朝食べます。」と積極的に肉を食べているのです。
三浦氏は、やはり太っていたのですね。
BMI「25以上」が肥満とは?
日本肥満学会が定めた基準では、BMIが「25以上が肥満」とされています。
しかし、肥満について男女1万人を14年間追跡調査した研究では、「BMIが24~27.9の人たちが最も死亡率が低い」という結果がでたのです。
BMIが25未満が正常だとしてダイエットしたら、かえって死亡率をアップさせることになると柴田氏は述べています。
介護されるリスクが2倍?
介護される率は、やせている人の方が太っている人の2倍のリスクがあると、東京都健康長寿医療センター研究所が2014年6月12日に発表していることが分かりました。
人生は、太めのほうが年をとったら元気に長生きできるんですね。コレステロールも気にしない方が良いのです。気にしすぎて、体調を壊す事にもまるからですね。
まとめ
いままでやせている方が元気で長生きすると思っていましたが、今回いろいろ調べる中で、そうでもないなという感じがわかってきました。
ある程度太っていた方が、介護されるリスク、脳卒中のリスク、死亡リスクが減るという説なのです。
60才を超えたら、お肉をたくさん食べて、また脂肪も遠慮なくとり、冒険家三浦氏の様に、心臓手術にも骨折をも克服しました。
しまいには80才でエベレストに登頂し、いまも肉をたくさん食べて元気に長生きしているのをお手本としてはどうかと思いました。
これからは「太っている方が、元気で長生き」という健康基準でしょうか。
なお(ライター@naoblog33.com)