近所の知人が「子犬が捨てられていたの・・」と、小さなまるまるとした茶色の犬をわが家に連れてきたのは20年以上前でした。
それから15年も一緒に暮した雑種の犬のことです。
トップの写真は、別のかわいいワンちゃんです。
どうして犬は人の心がわかるのでしょうか?

子犬だったので、そうとうやんちゃなことをしでかす犬でした。
家で飼ってから、すぐに玄関の下駄箱を食いちぎってしまったり、玄関の上り口の木をバリバリとかんだりしました。
それから、車の下に隠れたかと思ったら出てきて、横むいて知らん顔しているのです。
車のエンジンをかけようと、ブレーキを踏んだら、まったく抵抗が感じられないのです。「す~っ」とブレーキペダルがなんの重さも感じずに、踏み込めるから変なのです。
車を確認すると、車のしたにあるブレーキホースを、子犬が食いちぎって遊んでいたのでしょう。
ブレーキが利かないはずです。すぐ修理工場へ・・・
ずいぶん、修理や壊した家の後始末でお金がかかる犬でした。
もしかして、オオカミでは・・・

だんだん子犬が大きくなってくると、どうも犬の様ではない感じがするのです。
目が茶色で鋭く、背中は茶色に黒色のケガ混じり、どうみてもオオカミに似ているのです。
立っている姿は、胸がギュッと張っていて、胴が細くなりしっぽがフサフサとオオカミです。
そんな茶色の感じなので、名前が「ブラッキー」という名前です。
メスの「ブラッキー」ですが、一度、火事になるところを、大声で吠えて教えてくれたので、危機一髪、火災にならないで済んだのです。
これで、家や車を壊されたけど、火事から救ってくれたのでがおあいこです。
どうも人のような気がする・・

犬は、口が長くなっているので、人間とは顔が全く違うのです。
でも、違和感なく「人」に見えるのです。
なぜだろう・・・
人はあんなに長く口元が飛び出ていないけど、犬は飛び出ている。
でも、どう見ても「人」に見えるのです。
「申し訳ない・・」という顔をする。
たまに悪さをして、しかると「目をそらして・・、怒られるかもしれない・・」という顔をするのです。
そして、しかると「頭を下げて、上目遣いで、申し訳ない・・・」という、なんとも愛らし顔をするので、ついつい許してしまうのです。
でも、女房は同じ女性と雌だからか、結構きびしいのです。
ぼくの順位は2位で、いつも1位は女房なのです。ぼくがなにか指示しても、バカにしているのかもしれませんが、ゆうことを聞かずに笑ったような顔をするのです。
女房が一発「こら!」というと、しっぽを丸めて、小屋に入ってしまいます。
犬は、なぜ人の心がわかるのだろうか?
知人のはなしでは、犬は古の昔から「群れ」で暮らしていた経緯があるという。
なので、仲間との関係や、仲間との距離や、仲間とのコミュニケーションをとることができるのだと説明してくれました。
だから、ぼくがどんな気持ちでいるのかを、感覚で感じ取るのでしょう。
どんなに強くあたっても、文句も言わずに、次に会う時はまた、笑顔で寄ってくるのです。
人を恨まないのだといいますが、マネはできません。
さらば「ブラッキー」
そんな「ブラッキー」ですが、15年も一緒にくらしたのです。
最後は、しっかりとした目をして、ぼくを見つめてから、静かに息を引き取りました。
今でも、いい仲間だったと心の中に生きています。