世界保健機関(WHO)の緊急事態宣言が遅いと感じるワケ

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世界的に感染が拡大している中で
すでに各国では独自の対策を進めています。

日本でも人から人への感染が確認され
早急な対応が待たれていました。

いつになったらWHOが緊急事態宣言を出すのか
気をもんでいたところです。

1月30日にようやく、世界保健機関(WHO)は
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けて
「国際的な公衆衛生上の緊急事態」を宣言しました。

各国の対応が先行し
WHOはどうも一歩遅れた感じがしています。

その実情を各種情報をもとに調べてみました。

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国際的な公衆衛生上の緊急事態

国際的な公衆衛生上の緊急事態とは
国連の専門機関であるWHO(世界保健機関)憲章(条約)に
基づく国際保健規則(IHR)で定めています

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IHRは法的拘束力を持ち、各国の検疫の基準

「原因を問わず、国際的に公衆衛生上の脅威となりうる、
あらゆる健康被害事象」
を前提として対象にします。

IHRは法的拘束力を持ち、
各国の検疫の基準ともなる
のです。

具体的には以下のリスクで評価します。

「事態が深刻か」
「予測不能ないしは異常事態か」
「国際的に広がる可能性があるか」
「交通や貿易などを制限すべきか」

WHOの見解

「中国には感染を制御する能力があると確信している」
とし、中国に対する渡航や貿易の
制限は勧告しない
と発表しました。

米国内でも人から人へ感染

緊急事態宣言の出た1月30日、
米疾病管理予防センター(CDC)は
新型コロナウイルスの人から人への感染を
初めて確認したと発表しました。

新型コロナウイルスは世界的な広がりか?

これまでに約9800人が感染し213人に上る死者
大半は中国湖北省で確認されています。

少なくとも15の国や地域で少数の感染例が報告されていて、
WHOの発表では
フィンランド、インド、フィリピンでも
武漢を訪れた人の中に
感染者がいたことを確認しています。

過去5回の緊急事態宣言の概要

ここでは改めて過去5回発令された
緊急事態宣言の経過概要をまとめてみました。

1回目 新型インフルエンザ(H1N1亜型)のパンデミック宣言

2009年にWHOはパンデミックを宣言しました。
最も深刻なレベルがパンデミック宣言です。

しかし、結果的には
毎年のように発生する季節性のインフルエンザと
ほぼ同じレベルだったため
空振りという痛い思いを経験しました。

2回目 野生型ポリオの国際的拡大

2014年にWHOが目指す「ポリオ」撲滅の計画のプロセスで
重大な支障となる事態が疑われることから
緊急事態宣言が出されました。

3回目 西アフリカのエボラ出血熱流行

薬もワクチンもなく致死率も極めて高い
エボラ出血熱の流行に対応して2014年に宣言されました。

2013年末から西アフリカで大発生したエボラ出血熱で
すでに推測で約千人が死亡していた2014年8月まで
緊急委員会が開かれませんでした。

現場では、国境なき医師団やNGOが
「前例のない流行で制御できない」と報告していたのですが
1回目の空振りとは逆に
緊急事態の宣言は遅くなったのです。

第4回目 ジカ熱の世界的な流行

ヒトスジシマカなど蚊が媒介してジカウイルスが伝染するジカ熱
この流行に対して2015年に緊急事態が宣言されました。

微熱や発疹程度の症状で重い病状ではなかったのですが
リオデジャネイロで夏季五輪開催が予定されていたことや
小頭症の赤ちゃん出生にリスクが懸念されたことが理由でした。

第5回目 コンゴでのエボラ出血熱の流行

2018年からコンゴ民主共和国で発生した
エボラ出血熱の流行拡大の不安から
2019年に緊急事態が宣言されました。

この件は現在も継続中となています。

簡単ではない緊急事態の宣言

緊急事態宣言が出されると各加盟国との
間で要となり物資や人的支援の調整を行います。

様々な支援をうながしたり、入出国制限の勧告も行います。

第1回目から5日目まで緊急事態宣言の
経過を追ってみると
「早く宣言を出せばいいのに」と考えていましたが
そう簡単ではないことが伺えます。

第1回目の空振りに終わった経験や
逆に第3回目の様に遅れをとったりと、
簡単に判断できない条件や要素があり
世界各国との間に立つことの難しさを感じました。

いずれにしても
早急に事態の収束に向けた対策が
各国に求められています。

なお(ライター@パパ家事)


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