赤ちゃんのミルク作りでカルキ抜きは実際に必要なのでしょうか?
カルキ(残留塩素)は水道水を殺菌するためですが、健康に影響するのでしょうか?
赤ちゃんのミルクを作る時には、ちょっと不安になる方も少なくないでしょう。
そこで、今回は、ミルク作りで水道水のカルキ抜きについて説明します。
ミルク作りでカルキが気になる
赤ちゃんのミルク作りに電気ケトルを使っている。10分以上沸騰させた方がいいのか?という問題があるようです。
その理由は、10分以上沸騰させると、カルキ抜きになるからですね。
しかし、忙しいお母さんは10分も沸騰をまっているのも時間がもったいない。
そこで問題は「10分以上カルキ抜きで、水道水を沸騰させることが、絶対必要か?」ということになるようです。
また一方では「1回沸騰させたお湯を、ポットで保温して、その日ずっと使っても問題はないのか?」という疑問もあります。
ミルク作りでカルキ抜きは必要でしょうか?
そこで現実には、ミルク作りでどうしているのか、、口コミを調べてみました。
その結果、意外にもこんなコメントが多かったのです。
代表的なコメントをまとめて紹介します。
最初の頃は、しっかりやかんで10分沸騰させていたけど、次からは電気ケトルで沸騰したらすぐ使っていた。
産院で見たのは、電気ケトルで沸騰した直後のお湯で調乳していた。それも調乳メーカーの方だった。
自分の子は、普通にお湯を沸かしてミルクを作ってました。カルキを気にしたことはなかったです。でも何の影響もなく、健康に育ちましたから、カルキの影響はなかったと思います。
これら3つのコメントは、ミルク作りの件でSNSに寄せられていた内容です。
つまり、水道水を電気ケトルで沸かした直後にミルク作りに使っても、健康上は影響なかったというコメントです。
そもそも、健康に悪いようなものを水道水に入れていたら、それは問題ですね。
ただ、あかちゃんはデリケートだから、なるべくカルキ抜きをした方がいいと思うのはみな同じです。
自分事で恐縮ですが、3人の子を育てた我が家でも同じでした。
やかんで水道水を沸かし1~2分だけ沸騰させて使ったと妻が言っています。
カルキが抜けたかどうかは気にしなかったし大病もしなかった。
3人はみんな丈夫に大きく育ちました。
水道水の残留塩素は健康に影響はないのか?
「塩素による消毒方法は、健康に影響がないのか?」
という不安について、東京都水道局が公開しているWebサイトには以下の様に説明しています。
塩素は水道水を消毒するために入れるものです。病原菌等に対しては消毒効果がありますが、人に対して影響はありません。
引用元:東京都水道局
また、WHO(世界保健機関)の飲料水水質ガイドラインによると、塩素のガイドライン値は5 mg/Lとされています。このガイドライン値は、生涯にわたり水を飲んでもヒトの健康に影響が生じない濃度とされています。
日本では、水道法施行規則において、残留塩素濃度は0.1mg/L以上保持しなければならないことが規定されている一方で、残留塩素濃度が多く含まれる水はカルキ臭を生じることから、水質管理目標設定項目として1mg/L以下という目標値が定められています。
なお、水道局ではおいしさの観点から給水栓(蛇口)における残留塩素が0.1 mg/L以上0.4 mg/L以下になるように都独自の水質目標値を設定し、残留塩素の低減化に努めています。
健康への悪影響は、基本的に心配ないと断言しています。
水道水の残留塩素は健康に悪影響はなし!
「残留塩素が含まれる水道水を飲むことは、健康に悪影響があるのでは?」と思っている方も少なくないでしょう。
しかし、水道水の残留塩素はごくわずかの量なので、健康への悪影響はないと言われています。
つまり、水道水をそのまま飲んでも心配はありません。
一方で、安全だと言っても、あの「カルキ臭」が気になる方も多いでしょう。
塩素特有の匂いで、鼻にツンとくる薬品の様な匂いは、遠慮したいのが本音。
安全とは言え、できれば、カルキ臭は除去したいですね!
水道水はミルク作りに最適!
粉ミルクを作る場合、水道水を使うのはどうでしょうか?
(株)明治では、粉ミルクを作る場合の水について、以下の様に説明しています。
さて、弊社粉ミルクは、国内の水道水で溶いた時に母乳にできるだけ近くなるようにつくられており、それだけで赤ちゃんの成長に必要なミネラルは十分摂取できるように設計されております。
引用元:株式会社 明治
明治の説明から分かるように、粉ミルクを作るには、水道水を使うことが前提度しています。
一度沸騰させてから、使うことをすすめています。
一度沸騰させるのは、殺菌とカルキ抜きをするためなのでしょうか?
水道水に含まれるミネラルが摂取できることが分かります。
さらに、水道水が問題なく使用できる場合は、以下の通り説明しています。
水道水が問題なく使用できる場合は水道水をご使用ください。
引用元:株式会社 明治
ここで、気になるのが「水道水が問題なく使用できる」という点です。
水道水に含まれるカルキと不純物を除去する方法
最近もニュースで話題となった、古い水道管によると思われる異臭騒ぎや有害物質PFASなどの問題。
また、汚れた貯水タンクを通って、蛇口から出る水道水には、不純物が混入している可能性があるということが考えられます。
例えば、静岡県の沼津市水道局では、ビルやマンションの貯水槽から給水される水道水について、以下の様に説明しています。
貯水槽水道の衛生管理は、その設置者が行うもので、定期的な清掃など適切な管理が行われないと、水質劣化や衛生上の問題が生じるおそれがあります。
引用元:沼津市水道局
一般的には、法律で清掃することが決められているので、心配は不要です。
しかし、近年、水道に含まれる不純物の問題や、水道の配管ミス、水道管の老朽化などがあります。
できれば、赤ちゃんのミルクに使う水道水は、安全のため、不純物をろ過して、一度沸騰させてから、使いたいものですね。
水道水をろ過する方法
一番簡単な方法は簡易浄水器を水道の蛇口に取り付ければいいですね。
数千円でキレイな水道水が使えます。
これは意外と安く実用的な方法で、年数回フィルターを交換するだけです。
ぼくはリクシルの水栓一体化の浄水器を使っていますが、半年でこれだけ汚れています。
そのまま飲んでいたらと思うと、ぞっとします。
フィルター代は半年で1万円以上しますが、安心です。
しかし、交換用フィルターは注意が必要です。
先日ニュースで話題となったのが、ネット販売で売られている交換用のフィルターが、偽物だったことです。
安売りのフィルターは本物かどうかチェックが必須です。
ほとんどカルキすら除去できなかったものも売られていたようです。
浄水型ウォーターサーバーの利用
お金が毎月定額制で3,000円前後かかりますが、お湯もでるし冷水も使えるのが浄水型ウォーターサーバーです。
これは、子育てには最高のツールだと高評価を得ています。
理由は、ろ過した水を沸かす必要がないので、すぐそのままミルクや離乳食に使えることです。
もし家計にゆとりがあれば、ぼくはおすすめします。
まとめ
赤ちゃんのミルク作りで簡単にカルキ抜きする方法を紹介しました。
残留塩素が含まれる水道水は、一度沸騰させてからミルクを作ります。
健康上の影響はないです。
しかし、不純物などは除去したいですね。
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