営業マンが海外ビジネスの第一線で勝負するときがあります。
そんな場面で交渉相手に一目おかれる持ち物とは何かを、知りたいのではないでしょうか?
日本の外回り営業現場で使っていた100円のボールペンと他社の販促用にもらった広告入りの手帳。
はたして、このアイテムで海外のエリートとビジネス交渉する場に臨めるのでしょうか?
そこで今回は海外のビジネス交渉で、営業マンを一流の男に引き上げた、こだわりの持ち物についてお伝えします。
こだわりのブランド力と持ち物
海外での営業。
交渉相手に引け目を感じる時、さすがに弱気に陥るものです。
そんな悩みや不安を解消してくれるこだわりの小物を紹介したいと思います。
しっかりとした持ち物を持てば、モチベーションもアップして強い力が発揮されます。
世界には多くのブランドの小物が存在しています。
一流のブランドには力があります。
どんな力があるのでしょうか?
わたしの人生を変えた高級ブランドの持ち物と魅力
外回りの営業ですり減った靴とヨレヨレのスーツ。
早朝から晩まで汗まみれになり営業車で新規開拓で走り回っていました。
体力があって酒が強かったことが上司の目に止まり、韓国の営業担当をすることになり突然のことで驚きました。
初めての国なので不安でいっぱいです。
成田空港から大韓航空で韓国プサンの金海国際空港に降り立ち、空港から中心部までタクシーを飛ばしました。
現地で出迎えてくれたのは、大手企業の金理事(日本では取締役)でした。
その後、交流会がありホテルで豪勢な会食になりとても驚きました。
本場の韓国料理です。
日本の理事は一般のビジネスホテルに泊まるの?
先方の役員の金理事に「今晩はどこにお泊りですか?」と聞かれました。
「東横イン釜山に予約しています」と言ったら
「そうですか・・・」と金理事の専用車ベンツでプサン駅前にある
東横イン釜山まで送迎してくれたのです。
会社の方針で出張は経費節減もありビジネスホテルと決まっていたのです。
仕事だから、東横イン釜山にしたのでした。
日本の営業マンには十分なビジネスホテルです。
それ以来1年がたち、韓国語も話せるようになってきました。
同じ役職でも、レベルが違う韓国の理事
自分は日本では外回りの営業担当だったから、普通の安月給のサラリーマンです。
韓国での肩書は現地法人の理事(取締役を韓国では理事という)です。
立派な肩書ですが仕事をする上で名刺に必要だろうからとお情けで役職をもらったのです。
国際文化にうとい日本企業がわたしに贈ってくれたせめてものお餞別なのです。
はじめて現地で知ったことがあります
韓国企業の理事職は普通のサラリーマンではありません。
厳しい韓国の受験競争を勝ち抜き、国立ソウル大学等を卒業し海外の大学に留学して学位取得。
年収2000万円~4000万円の韓国を代表するエリート役職です。
英語も中国語も日本語も流暢に会話します。
メガネやネクタイのどれ一つ見ても、シックでおしゃれな高級ブランドなのです。
さすが韓国は海外を市場にしているだけあり、はるかに国際感覚を身につけているエリートです。
すご~いパワーを感じます・・・
男性エリート役員も、エステに通っている?
さらにエステに通っています。
顔にシミやほくろ一つないキレイな肌をしているのです。
韓国では男性もエステに通っています。
ビジネスのために、キレイにしているのです。
自分も韓国では同じ理事の職位の日本人です。
韓国の理事から見ると日本企業を代表する同じ職位の理事なのです。
韓国では対等な役職者が対応する
交渉では、こちらの肩書が理事なら、先方も理事が出てくるのが礼儀なのです。
相手は年収数千万円の理事、こちらは年収数百万円のサラリーマン理事です。
年収では勝負できません。
韓国のビジネス文化
その時、初めて気が付いたのです。
対等な立場での交渉が日本とは違う韓国のビジネス文化なのです。
だから、それなりに対等な地位に見合った「いで立ち」が必要なのです。
一方、初対面の時や食事に行くと必ず年齢を聞かれます。
1歳でも年上なら、敬われまます。
お酒も先に口にします。年上が先なのです。
ホテルのレベルを上げる
理事のホテルは「東横イン釜山」ではダメなのです。
最低「ロッテホテル」で、通常は1泊数万円の「海雲台のパラダイスホテル」のスタンダードレベルが一般的です。
ソウルでは、「グランドインターコンチネンタル」か「マリオット ソウル」等が一般的です。
それ以来、交渉のときは高級ホテルを利用しました。
先方がホテルまで高級車で迎えに来るからです。
日本の本社に文化の違いを理解してもらうのが大変でした。
「東横イン釜山」にリムジンを横付けしていただいても良いのです.
韓国の「東横イン釜山」をはじめ出張にはとてもいいホテルなのです。
しかし、日本の理事という肩書を持つと変わります。
つまりランクが一般のホテルに泊まっているのでは交渉もそれなりなのです。
日本の理事がPR用無料の手帳と100円のボールペンでは・・・
日本の営業では「年末に社内で売れ残って放置してあった販促用のビジネス手帳」をもらって使っていたのです。
時計はカシオの見るからに安い1万円もしないソーラー時計でした。
そこで、またまた気が付いたのです。
これから、数千万以上の商談を韓国企業相手にする日本の理事なのに、これでは勝負にならない。
安月給のサラリーマンが交渉の舞台へと
家計が火の車の中、女房が数十万円どこからか調達して用意してくれました。
この時は心から感謝しました。
「そんな100円のボールペンじゃね・・」
昔貿易会社にいた女房は気が付いてくれたのです。
ヴィトンの手帳
初めに商談で使う手帳を買いました。5万6千円のヴィトンです。
契約サイン用の日本製万年筆とボールペン
契約の時サイン用のペンも買いました。
日本人なのでパイロットの2万円のものです。
ペンケースは北海道砂川で競馬用の馬具を作っている会社の手作りのものです。
しっかりしています。
韓国でのビジネスなので、先方を意識してスマホはサムスン。
靴は3万円前後のビジネス用フォーマルな革靴。
腕時計はイタリア製「アルマーニ」を用意しました。
この他にビジネス用サムソナイトのバックを追加しました。
妻が用意してくれた数十万円をブランドの小物に自己投資しました。
「家計に厳しいですが、自腹です」
日本の企業では、その辺がまだまだ理解していただけないようです。
ビジネス交渉に転機が訪れる
そこそこのブランドを身に着けてのビジネス交渉は、「こちらに気持ちのゆとり」が出てきます。
理由はテーブル上で「同じ土俵」になったからです。
ビジネス交渉が次から次へと展開して行きました
現地にビルを用意するまでに成長し、最後の1年と少しは釜山にマンションを借りて居住しながらの仕事でした。
妻が用意してくれたお金も無事戻すことができました。
2年間で、50回以上成田―ソウル・釜山を往復し、特別なビザを取得し、年間200日以上は現地での仕事でした。
現地法人の設立まで実現し、ぼくは理事(日本の取締役)に就任したのは夢のようです。
一流の持ち物は、時に大きな力をくれます
一流のブランド力があったからこそ、現地のトップと気持ち的にも同等な立ち位置で渡り合う事ができたのです。
エリート役員からご自宅に招待して頂いたことも数多くありました。
その後、ブランドの小物は日本から役員を招いての会食やホテルでの打合せや契約などのサイン等で使いました。
さすがにブランド品の手帳は品質が違います。
シンプルですが使い込むほど、味が出てきます。
モチベーションが上がる高級ブランド力
スーツやネクタイ、靴は、戦う時の鎧のようなものです。
持ち物は刀や剣の様なものです。
それが戦いの場でヨレヨレでは、初対面で勝負が半ば決まったようなものです。
韓国の「独特な営業スタイル」の話でした。
その後、韓国での実績が評価され米国や東南アジアの担当になりました。
米国など国が違えば、気軽でフランクな文化であり交渉のスタイルも違います。
小銭入れのプレゼント
今回、父の日に娘がプレゼントしてくれた小銭入れは嬉しかった。
理由は、小銭入れをわざわざ自分で買うことはなかったからです。
「Whitehouse Cox」の小銭入れです。
2万1600円の小銭入れです。
ブランドの魅力は元気が出てくることです。
不思議ですねブランドって。
まとめ
初めは、仕事上で必要があって購入したブランド商品です。
でも、こうしてプレゼントとして頂くのは、別のよろこびがあります。
ブランドの威力は人間に活力と喜びを与えてくれて、併せて「運」も呼び寄せるのですね。
これからも一生大事に使って行こうと思います。
プレゼントには、2~3万円の小銭入れ、買えそうで買えないから、嬉しいのです。
最高ですね。
なお