冬になると食卓に欠かせない「みかん」。
その甘さとジューシーさで日本の冬を彩る果物ですが、みかん選びに失敗して酸っぱかったり、味が薄いものに当たった経験はありませんか?
今回は、「美味しいみかんの見分け方」から「おいしくないみかんのアレンジ方法」、「保管方法」、さらには「注意点」まで、みかんを存分に楽しむための情報をたっぷりとご紹介します。
美味しいみかんとは?
「美味しいみかん」は、もぎたてで新鮮なものがおすすめです。
また、みかんはあまいだけでは美味しいとはいえません。
糖とクエン酸のバランスがほどよく取れたもの、つまり糖度に適度な酸味があるのが美味しいみかんといえます。
みかんの大きさで比較すると小ぶりなみかんの方が甘い傾向があります。
その理由は大きいみかんは水分を多く含み大味になりやすいからです。
小ぶりのみかんは水分が少ないので味が濃く甘い味がします。
美味しいみかんの見分け方
はじめに美味しいみかんの見分け方を説明します。
買う前にみかんの味をすることは当然できません。
そこで、みかんの外見から美味しいみかんを見分けることが必要になります。
美味しいみかんを選ぶには、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。
スーパーや市場でみかんを選ぶとき、次のチェックリストを参考にしてみましょう。
1.皮の色
濃いオレンジ色が均一に広がっているものが美味しいみかんの特徴です。
色が薄いものや緑が残っているものは、まだ熟していない可能性があります。
美味しいみかんは、外側に皮がとてもきめ細かいのです。
みかんの皮をよく見ると、たくさんのブツブツが寄り集まっています。このブツブツしている粒が「油胞」(ゆほう)といいます。
「油胞」が多ければ多い程、きめ細かな皮になり結果として美味しいみかんです。
理由は、油胞がたくさんあるみかんはみかんの木の枝の先の方に付いています。
理由は、枝の先の方にあるみかんは糖分が多いのでおいしいのです。
みかんは外側の皮がきめ細かいものを選びましょう。
2. 触り心地
皮が薄く、張りがあるものを選びましょう。
触ったときに皮がしっかりとしていて、果肉との間に隙間が少ないものが理想的です。
ふかふかと柔らかいみかんは、水分が抜けていたり、果肉がスカスカになっていることがあります。
3.サイズと重さ
甘みが凝縮しているのは小ぶりなみかん。
大きなみかんは水分が多く、甘さが薄い傾向があります。
持ったときにずっしりと重いものを選びましょう。
同じ大きさでも重たい方が果汁たっぷりです。
重量感があり色が濃いみかんは、美味しいと言われています。
逆に実が軽く色がうすいみかんは味が薄くあまくないです。
また、「みかんの形」をみてください。
一般的に美味しいみかんは「形が扁平」です。
まんまる形よりも扁平の方が美味しいので扁平な形を選びましょう。
ところが形が丸くても美味しいみかんもあります。
それは品種改良されたもので「由良早生」(ゆらわせ)というみかんで、濃厚で甘い味が特徴ですが扁平ではありませんのでご注意ください。
4.ヘタや軸の状態
ヘタが緑色で小さく元気なものを選びましょう。
ヘタが乾燥して茶色くなっているものは鮮度が落ちているサインです。
また、「軸の切り口の太さ」を見る方法があります。
軸の太さはみかんの実に含まれる水分量と関係があります。
軸の切り口が細い方がだんぜん美味しいみかんです。
理由は、軸が細いみかんは水分が少ないので味が濃厚となり美味しいため。
軸の太さも、じっくり観察して選ぶと間違いがないです。
裏ワザがあります。
みかんの中の房の数が多い方が美味しいという点です。みかんを買う前に皮をむいたら違反になります。なので、買ってからなら皮をむいて調べることができます。
皮をむかずにどれが甘いかを見分ける裏技があります。
みかんのヘタをポロっと取るとくぼみが見えます。そのくぼみの中に放射線状に線が見えます。その本数は中にある房の数とほぼ同じだと言われています。
その数が多い方がみかんの中の房の数も多く、美味しいみかんと言えます。
5.底(お尻)の形
みかんのお尻が平らで、へこみが浅いものが甘いことが多いです。
逆に、へこみが深いものは酸味が強い場合があります。
6.香り
フレッシュで甘い香りが強いみかんは、ハズレが少ないです。
購入前にぜひ香りを確かめてみてください。
これらのチェックリストをもとに、みかんを選べば美味しいものが手に入ります。
みかんの見分け方で、よく失敗すること
みかん選びの際、誰でもつい陥りがちな失敗ポイントを知っておくと、次回の買い物でより良い選択ができます。
みかん選びでよく失敗するポイントを説明します。
1.ツヤに惑わされる
ツヤがあるみかんは一見美味しそうです。
そかし、実はツヤが強すぎるみかんは水分が多く、酸味が強いことがあります。
適度なツヤ感のものがベストです。
2.大きさで選ぶ
「大きい方がジューシーで美味しそう!」と思いがちですが、甘みを重視するなら小ぶりなみかんを選ぶのが正解です。
3.色だけで判断する
色が濃いものを選ぶと甘いと思われがちですが、色だけで甘さを判断するのは危険です。
重さや触り心地など他のポイントも必ずチェックしましょう。
4.ヘタを見逃す
ヘタが茶色や乾燥しているみかんは鮮度が落ちている可能性が高いです。
忙しいとついヘタの状態を見逃しがちなので注意しましょう。
5.安さだけで選ぶ
安いみかんは魅力的でが注意点があります。
それは、特にシーズンの始まりや終わり頃は品質がばらつきやすいため、慎重に選ぶ必要があります。
おいしくないみかんを買ってしまったら?
みかんをよく見て選んだつもりでも、買うと当たりはずれがあります。
もし、おいしくないみかんを買ってしまったらどうしたらいいのでしょうか?
そこで、おいしくないみかんをおいしく食べる方法を紹介します!
酸味が強かったり甘みが足りないみかんでも、アレンジ次第で美味しく楽しめます!
① 追熟させる
みかんを数日間置いておくと、酸味が和らぎ甘みが増すことがあります。
風通しの良い涼しい場所に、ヘタを下にして並べて保存しましょう。
② 焼きみかん
焼くことで甘みが引き立ち、酸味が抑えられます。
網でやいたり、アルミホイルで包んで焼くこともあります。
アルミホイル利用の場合は以下の通り。
- 皮ごとアルミホイルで包む。
- トースターで5~10分焼く。
- 皮をむいて食べる。
③ はちみつや砂糖をかける
みかんに軽くはちみつをかけると酸味が和らぎます。
また、冷蔵庫で冷やすとさらに美味しくなります。
④ 冷凍みかんにする
皮をむき、冷凍庫で凍らせるとシャーベット感覚で楽しめます。
⑤ ジュースやスムージー
絞ってジュースにしたり、ヨーグルトや牛乳と混ぜてスムージーにアレンジすると酸味が気になりにくくなります。
⑥ ジャムやゼリーに加工
甘みが足りない場合は砂糖を加え、ジャムやゼリーにすると長く楽しめます。
みかんを美味しく保管する方法
みかんを新鮮な状態でおいしく保つためには、適切な保管が重要です。
具体的には次の方法を参考にして保管しましょう。
① 常温保存
風通しが良く、直射日光の当たらない涼しい場所に置きましょう。
ヘタを下にして並べると、底が傷みにくくなります。
② 冷蔵保存
長期間保存する場合は冷蔵庫がおすすめです。
みかんを新聞紙で包み、ポリ袋に入れて乾燥を防ぎます。
③ 冷暗所
冬場は冷暗所(10~15℃)での保存が適しています。
玄関や納戸が便利です。
④ 傷んだみかんは早めに取り除く
傷んだみかんがあると周囲のみかんもカビたり傷んだりするので注意しましょう。
みかんを食べる時の注意点
美味しいみかんも、食べ過ぎると体調に影響を及ぼすことがあります。
そこで、みかんを食べる時に注意する点を説明します。
① 食べ過ぎに注意
1日に2~3個程度が適量です。
みかんには果糖が含まれているため、食べ過ぎると血糖値の上昇や体重増加につながることがあります。
② 手や口が黄色くなる
みかんの色素(β-カロテン)を多く摂取すると、手や口が黄色くなることがあります。
これは健康に害はありませんが、気になる場合は摂取量を控えましょう。
③ アレルギーの可能性
まれに柑橘類アレルギーを持つ人もいるため、唇が腫れたり喉に違和感を感じた場合は注意が必要です。
まとめ
みかんを美味しく楽しむためには、正しい選び方、工夫した食べ方、適切な保管がポイントです。
少しの知識と手間で、冬の定番果物をもっと楽しむことができます。
今回の記事を参考に、甘くて美味しいみかんライフをお楽しみください!