定年退職はあっという間にやって来るものです。
定年退職になったらどんな生活が待っているのか。そんな漠然とした不安があるのではないでしょうか?
その時を迎える前にどんな準備をしておくといいのでしょうか?早めの準備は老後の年金生活がはじまるときにとても役に立ちます。
今回は定年退職前にやっておくべきことを紹介したいと思います。
定年退職まであっという間です!
30代の時は定年退職などずっと先のこと。「今は子育て真っ最中!」だから60才過ぎた時のイメージはほとんど眼中にないかもしれません。
40代になるとあと20数年後にやってくる定年退職のことが少し気になり始めます。
とはいえ仕事では中堅の管理職だからむしろ仕事の目標達成に向けて日々努力している時代。
でも後から次の世代が追いかけてくるのがようやく見え隠れする時なのです。
50代になるといよいよ仕事もちょっとラインからはずれ後輩への道を譲ることを考える時代。
あと十数年で定年退職を迎えるので、その時にどれだけ退職金がもらえるのか、早めに早期退職して次の仕事に乗り換えるかなど、今後の仕事人生の分かれ道に立つ時です。
「現役の管理職だからいまならまだ転職もありえる」と楽観的に思えるからです。
そのスキルと管理能力があればどこかに転職もできると自信があるのもこの時代の特徴です。
そして50代後半になるといよいよ退職金や年金がどれだけもらえるのかが気になります。あと10年を切った定年退職までの期間はちょっと現実的に。
定年後の生活で無収入になることも少し心配です。住宅ローンもまだ残っていたり、子供の教育ローンもまだ残っているとどうなるのかが実感として迫ってくる年代です。
そして「今日までお疲れ様!」と言われて花束と記念品が渡され会社を去る日がやって来るのです。55才から定年退職まではあっという間の一瞬でやってきます。
その後努力しても、今まで描いたような転職も再雇用も嘱託社員のあてもなく気が付くと仕事も無く家にいたりするのです・・・
定年退職になって初めてどっきりすること
そしてようやく会社の仕事から解放されて無事定年退職を迎えて「はじめてどっきりすること」があります。
それまでの給料が定年退職の翌月からゼロになるのです。
それは想定していたものの定年後の1年目は、実は最高額だった最終年の所得に対して所得税や住民税がかかるのです。
その額はハンパではありません。通常は退職金から充当して支払う方が多いです。
貯金がたくさんあれば別ですが、家のローンや教育ローン、車の維持費などで火の車だった生活では、預金をするゆとりもそんなにはありません。
やっともらえた退職金から支払う項目がありどんどん減っていきます。ましてやローンが定年後まで残っていると、それはまた退職金から支払うのでますます退職金が減っていきます。
そして定年後から年金が出るまでの間は無給だから収入がありません。
その間の生活費は退職金を切り崩して生活することになります。
例えば生活費が夫婦で月20万円とします。そこに住宅ローンの返済が12万円なら合計32万円で年間384万円が退職金等の預金から切り崩す生活。
年金が出るまでの収入の空白期間が3年とすれば約1千万円が退職金から消えていくのです。
こんな予想は事前に詳しく勉強していないと分からないのです。いざ定年退職した時に初めてどっきりすることがこれ以外にも多いのです。
退職金がどんどん激減するので本当に心配になるのです。
そこでアルバイトや仕事を探すのですが、定年退職者の仕事はほとんど見つからないのが現状。
あるとしても体力仕事が多く事務職などはほぼ絶望的。
どんなに前職が優秀でも定年になるとそんな仕事は絶望できなのです。
体力もどんどん落ちていくので現役時代から体力仕事をした経験がないなら、作業の仕事は体を壊します。
ここでまたどっきりするのです。
定年退職の不安を解消する5つの方法
定年退職前に準備することはとても大切です。
その理由は定年退職前後のイメージが予測できるからです。
ぼくが定年前から準備していたことを参考に紹介します。
(1)定年退職後の生活費はいくらかかるのか?
30代、40代、50代の時にぼくは定年後を想定して家計の収支をシミュレーションしてきました。
子供の学費の予測、家のローン返済の予測、光熱費、車の維持費、各種保険、収入の予測。
これらを一覧表にして収入と支出と収支差を出して、その都度補正しながら定年直前まで続けてきました。
なので、定年後にはどれだけのローンがあって夫婦2人でどれだけの生活費がかかるか、そんなことが手に取る様にイメージできていました。
なのでおすすめは現在の年齢から70才になるまでのお金の流れを一覧で作っておくことです。
万が一の場合にもやりくりができるので役立ちます。
(2)定年退職時にどれだけのローンが残っているのか?
ローンで大変なのが住宅ローンです。
できれば年金支給開始の65才までに住宅ローン等は完済するようにした方が楽になります。
定年後は働きたくても現実は収入に見合う仕事はほぼ皆無。前にも説明した通り体力仕事(荷物運びなどアルバイト以下の重労働)が待っています。
ぼくは現役の管理職を最後に定年退職。
その後嘱託社員で採用されましたがすごい仕事で1階から3階・4階まで一箱十キロの本を何十箱も運ぶなどの仕事が待っていました。出版社だったので仕方がありませんが・・・
住宅ローンは年金生活が始まる65才以降も残っていると、実際には仕事を選ばずに働かないと生活ができません。
なので現役時代に住宅ローンの借り換えを行い期間を短縮してしまうことです。
そしてボーナス払い併用をやめて定額月払いに変更して厳しいですが払いきった方いいです。
定年後に天国と地獄の違いになります。
(3)定年退職後にどれだけ収入が期待できるのか?
定年退職後の収入はどれだけあるのかをしっかりと確認することです。
「なんとか仕事もみつかるでしょう!」といい加減な感じでいると就職はむずかしいです。
現実には仕事を選べません。
時給1,000円として1日8時間で8,000円、月に20万円働くのは、現役時代の何十倍もの体力が必要です。
ぼくは2年半働いて62才の時に辞めました。体を壊したのでやめたのです。現実はとても厳しいものです。
65才まで現役で働こう!というキャンペーンもあるようですが、現実は企業にとってはお荷物なのです。期待はできません。
(4)定年後はどんな働き方をしたいのか?
定年後にはどんな働き方をしたいのかをしっかりと考えておきたいものです。
実際に60代になると老眼が進みパソコンの入力作業ではミスも出やすいです。
事務系で伝票処理を担当したことがありますが、1日に6時間PCの前で入力作業をします。何度も3と8を見間違えたりミスをして若い上司から「使えないね~」などと言われます。
ついこの前まで管理職として使っていた主任クラスから指導を受ける立場に変わります。
それでも割り切って働くのか、自分で収入を得る仕事を立ち上げるのか、いろいろ考えておくことが大切です。日本は仕事現場はまだまだ高齢者には厳しいのです。
ぼくは仕事をやめてからブログでアフィリエイトを始めたのです。体力もそんなに必要はなく記事を書いて収入を得る仕事を立ち上げました。
だから、今はたのしく日々仕事をしています。
(5)年金はいつからいくらもらえるのか?
老後の収入減の年金はいつからもらえるのか?いくらもらえるのか?しっかりとチェックしておくことが必要です。
高齢者が増加する現代では年金の原資が足りなくなっていくことから、年々支給が厳しくなりつつあるようです。
ぼくは年金支給開始が60才から65才へと引き上げられる過渡期にいたので62才から年金に一部支給の対象でした。
しかし、これからの方は65才からの支給となるから定年が60才の場合5年間は無給となります。国では企業に65才まで希望があれば雇用するように法律を作って対処しています。
しかし働くにしても現実にはここまで説明した通り高齢者にはあまり働く意欲の湧かない内容だったり、アルバイト的な短銃作業だったり、体力を使う仕事だったりと厳しいものです。
この風土がそう簡単に改善されことは難しいかもしれません。
それがぼくの感想です。
年金がいくら、いつからもらえるのかをしっかりとチェックして、年金が出るまでの間をどうするか計画をイメージしておくことが大切です。
ぼくが定年退職前に参考にして読んだ本です。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございました。
あっという間にやってくる定年退職ですが、備えあれば患いなしと言われるように準備が大切です。
定年後は結構長い時間を生きることになります。
そこまでどのように暮らしていくのかを今から夢をを描いてゴールを具体化することは生きがいに繋がります。
まだ先のことと思えるかも知れませんが、一度立ち止まって定年退職を迎えた時をシミュレーションしてみるのもおすすめです。
ぼくが運営しているもう一つのブログです。参考記事を紹介します。別の外部ブログ「おっさんずくらぶ」に移動します。