料理のプロが使っている鉄のフライパン。テフロンのフライパンでは味わえない魅力が鉄フライパンにはあると言います。家庭で本格的なおいしい料理をする方に根強い人気があります。
もっと料理がおいしくなる鉄フライパンとはどんなものなのでしょうか?
今回は鉄フライパンの特徴と使い方をはじめ手入れ方法も解説します。
鉄フライパンの魅力

鉄フライパンで作った料理は抜群の美味しさになります。
料理がもっとおいしくなり、素材の味がいきるのも鉄フライパンの魅力です。しかも、美味しい焦げ目を付けやすく、水分をシャキッと飛ばして美味しく炒めたり焼いたりすることができる特徴があります。
なぜ鉄フライパンを使うと料理がおいしくなるのでしょうか?
その最大の理由は鉄が1600℃もの高温に耐える金属だということです。
高温になった鉄のフライパンでステーキを焼くと、肉の表面はこんがりと焼けてカリッとした食感になります。そして肉の中には肉汁のうまみが閉じ込められて逃げません。
また高温の鉄のフライパンで野菜を炒めると水分でしんなりせずに、シャキッとしたおいしさで仕上がります。高温が使える鉄のフライパンならではの特徴です。
鉄フライパンのもう一つの特徴は、長く使えば使うほどに油が鉄に馴染んできます。鉄に脂が馴染むと焦げ付きにくくなってきて、まるでテフロンのフライパンの様になってきます。
鉄のフライパンで炒めると鉄が油を吸収することから、仕上がりがパリとした感触になります。鉄フライパンを一度使ったら、この感触からはなれることはできません!
鉄フライパンで注意することがあります。それは熱伝導が良いので料理する材料に合った火加減と適切な油の量にしないと食材を焦がしてしまうことです。
つまり料理をおいしく作るには、火加減と油の量を調整するという腕が伴ってくるのも鉄フライパンの魅力なのです。鉄フライパンを使う腕が上がれば上がるほど料理がおいしくなるのです。
鉄フライパンを使い始める方法

使い始めの最初に焦げ付かない様にフライパンに被膜を作り油をなじませる処理をします。これをすることで、先々の料理を作る時の焦げ付きや錆び等を減らすことができます。
ここが重要なので、その方法を詳しく説明します。
1.カラ焼で酸化被膜を作る
初めに焦げ付かない鉄フライパンにするために「カラ焼き」処理をして酸化被膜を作ります。空焼きは次の4つの順番で行います。ここが重要なので、しっかりやりましょう。
- 強火で鉄フライパンのハンドルに近い部分から焼き始める。
- しばらく焼いていると鉄フライパンが青っぽい玉虫色に変わる。
- それから鉄フライパンを少しずつ廻しながら全体を焼いていく。
- 全体が焼き終わったら、鉄フライパンを手で触れるぐらいの温度に冷ます。
これで、鉄フライパンに酸化被膜ができました。焦げ付かないようにする第一歩です。次は、油を鉄フライパンに馴染ませます。
2.油を馴染ませる
鉄フライパンに油を入れて熱くすることで油が馴染んだ層を作ります。焦げ付かないための処理です。手順を説明します。
- 冷えた油を鉄フライパンの1/3程注ぎ、火にかけすぐに弱火にする。
- 約5分加熱する。
- 火を止めて鉄フライパンから油を別の器に戻す。
- キッチンペーパー等で鉄フライパンの内側・外側の順でこするように拭く。
これで使う前の準備が終わりました。
使い込むほどに鉄製フライパンの最大の特徴を生かすことができますよ。この段階で鉄フライパンは焦げ付かない様になっています。
3.鉄フライパンを使い始めましょう。
カラ焼きと油で被膜を作ったら、普通に料理をしても大丈夫です。でもこの時に野菜のくずをフライパンで焼くと、使い始めがスムーズになりさらに良くなります。
料理スタート時の裏ワザ
料理を始める時には、あらかじめ予熱をします。この時に油返しの下処理をすることで、フライパンの表面全体がむらなく均一に温まります。この手順を入れる事で、鉄フライパンが熱くなっているため調理時の火加減は弱火で十分調理することが出来ます。
鉄フライパンの正しい手入れ方法
鉄製フライパンは、調理するごとに油が鉄の表面に吸収され徐々になじんでいく性質があります。なので、せっかくできた油の被膜を削り取らないようにしましょう。時間をかけて出来た油の被膜をわざわざ落としているようなものです。
使い終わったらお湯か水で洗い流う
料理が終わったらすぐに洗います。その時には洗剤を使わず、亀の子束子かスポンジを使って水かお湯だけで洗い流します。
または、フライパンに水を入れて火にかけてお湯を沸かして汚れを浮かし、お湯と汚れを捨てます。洗剤や金属たわしでゴシゴシと洗わないことが重要です。
最後に油かオリーブオイルをぬる
洗い終わったらよく水分を拭き取ります。鉄フライパン内面に油又はオリーブ油を数滴たらし、ティシュ等で伸ばして塗っておきます。これで、鉄フライパンは良い状態で保管できます。手入れ次第で長く良い状態で使う事ができます。
鉄フライパンを使った感想
8年間使い続けていますが、年を追うごとに油がしみ込んで手入れも簡単になってきました。どんな炒め物でも焼き物でも焦げ付きません。味が出てきました。卵焼き、ウインナー焼、キャベツ炒め、もやし炒め、うどん、厚揚げ、サンマ、シャケ、肉をそのまま焼く・・・
鉄フライパンで焼く仕上がりはなんとも言えません。熱伝導の良い高温になった鉄板が水分を飛ばしているからか、ひと味違います。
おすすめの鉄フライパン
鉄フライパンでぼくが8年間使い続けているのが「ブルーテンパー フライパン」です。この鉄フライパンは使い始めで行うカラ焼きの処理が不要で便利です。その理由はブルーテンパーという鉄の材質によるものです。
そのため、すぐに使い始めることができる鉄フライパンです。ぼくが購入したのはフライパンの大きさが18センチと小ぶりなタイプです。2人暮しなこの大きさでもらいろいろ作れます。
もちろんタフなのでキャンプでもガンガン使ってキズなど気にせず使えるのがメリットです。
