台風10号で弥生杉が倒れたことがわかりました。
あんなに巨大な杉が倒れるとは、相当な強風が吹いたのでしょう。
ところで弥生杉とはどんな杉なのでしょうか?
縄文杉はよく聞きますが、弥生杉はあまり聞いたことがありません。
そこで弥生杉と縄文杉の違いを調べてみました。
台風10号で倒れた 弥生杉
2024年の台風10号は強風と豪雨で、多くの自然環境に甚大な影響を与えました。
その影響の一つとして、弥生杉は台風10号の猛威に耐えられずに倒れてしまいました。
弥生時代から存在しているとされる弥生杉は、多くの観光客や地元住民に愛されてきました。
この大木は特に縄文杉と弥生杉の違いを知る上でも重要な存在だといわれています。
縄文杉と弥生杉の違い
屋久島に生育する巨大な杉の木には「縄文杉」と「弥生杉」があります。
この2つの巨木はなにが違うのでしょうか?
徹底比較してみました。
樹齢1000年以上の杉を屋久杉、それ以下を小杉と呼んでいます。
縄文杉の特徴とは?
縄文杉は、屋久島でも最も古く、最大の屋久杉の一つです。
縄文杉は、樹齢が約7,200年とされています。
高さは25.3m、胸高周囲は16.4mにも及びます。
1966年に発見され、縄文時代のような神秘的な雰囲気を持つことから「縄文杉」と名付けられました。
縄文時代の風格を持ち、その名前の由来ともなっています。
木の中心部が空洞化しているため、樹齢に関しては諸説ありますが、最も広く受け入れられている説では約7,200年とされています。
弥生杉の特徴とは?
弥生杉も、屋久島に生育する杉の木で、縄文杉ほどの大きさありません。
樹齢は約2,000年前後とされています。
一般的には弥生時代に相当する樹齢が弥生杉の名前の由来となっています。
弥生杉は、縄文杉ほどの風貌を持たないものの、自然による影響を受けた傷や曲がり具合が見受けられます。
今回台風10号の影響で倒れた弥生杉は、縄文杉に比べてあまり目立たない存在です。
弥生杉の名称から、一般的に弥生時代に生育を始めたと考えられています。
縄文杉ほどの観光名所ではありませんが、屋久島における一つの存在です。
生育環境の違い
縄文杉と弥生杉はどんな環境で育成しているのでしょうか?
縄文杉の生育環境
縄文杉は屋久島の中央部の標高1,300メートルに生育しています。
この地域は年間降水量が非常に多く、湿度が高いため、苔やシダ植物が豊富に生育しています。
また、標高が高いため気温も低く、夏でも涼しい気候が特徴です。
こうした環境条件により縄文杉は非常に長寿で、樹齢は7,200年とされています。
また、縄文杉を見るためには往復8〜10時間の本格的な登山が必要です。
弥生杉の生育環境
一方、弥生杉は縄文杉よりも低い標高にあり、比較的温暖で湿度も高い場所に生育しています。
その結果、成長速度が縄文杉よりも速いとされています。
ただし、台風などの自然災害に対しては脆弱であることが知られています。
そのため、今回の台風10号の強風で倒れてしまいました。
まとめ
縄文杉と弥生杉の違いは生育環境に大きく影響されています。
標高や気候、降水量などの違いによって成長に違いが出ていることが分かります。
今回は台風10号の影響で弥生杉が倒れてしまいましたが、復元や保護活動に期待したいですね。
数千年に及ぶ歴史を生きてきた弥生杉、そして最古の縄文杉は、歴史を代表する巨大な屋久杉のひとつです。