伝統の日本製品を探していたら、さぬき和三宝糖の菓子に出会った。スーッと口どけの良い砂糖で作ったmade in Japanのお菓子を手に入れました。その歴史と製法を紹介します。
ルーツは讃岐の国にあった
和三盆(商標:さぬき和三宝糖)が始めて作られた時代は、寛政年間(1789年~1801年)に、讃岐の国(香川県)の向山周慶(さきやま しゅうけい)によって開発されたました。
和三盆の製法
向山周慶は、酒絞りの方法を応用して、苦心の末に製造方法を生み出しました。
原料はサトウキビです。南方諸島のサトウキビでは黒糖になって白い砂糖はありません。温帯でも育つサトウキビで作った砂糖の減量を何度も盆の上で研いで作るのです。
三盆の名は、「盆の上で砂糖を三度研ぐ」という意味があります。日本で工夫された独自の精糖工程から来たもので、高級白砂糖を意味するものなのです。
盆の上で適量の水を加えて練り上げて、砂糖の粒子を細かくしていきます。この作業を「研ぎ」というのです。
研いだ砂糖を麻の布に詰めます。そして「押し舟」という箱の中に入れて重石をかけ圧搾して、黒い糖蜜を抜いていきます。この作業を数度繰り返し、最後に1週間ほどかけて乾燥させ完成します。 とても手間のかかる作業なのです。
完成したのは、純日本産の白砂糖でした。そして現在に至っても、当時と変わらない製法で伝統を守りながら作り続けられているのです。
「さぬき和三宝糖」の特徴と味わい
和三宝糖(和三盆)は湿気にとても弱い特徴があるので、高温多湿を避けて保存することが重要なので、丁寧な梱包がされています。
砂糖が持つ本来のうま味があり、砂糖の甘みが甘すぎず、日本の伝統を感じる味わいなのです。寒い時期にしかできず量産が難しいので、高級砂糖としてしられているのです。
そしてなによりも、口に含むとさら~っと溶けていく感覚は砂糖というよりもラムネ菓子が甘くなったような感触でした。
まとめ
日本にはまだまだ知らない名品があるのですね。牛乳石鹸もそうでしたが、日本人の研究熱心なことと、まじめに良いものを作ろうとする努力が無ければ、これらの名品は時代を越えて存在することは無かったのではないかと思います。
なお(ライター@naoblog33.com)