「お風呂は、お湯をわかすだけの追い焚きの方が水道代が安いのでは?」
「お湯を入れ替えた方が追い焚きより早いので安いのでは?」
毎日入るお風呂だからこそ、年間では水道代とガス代の合計は結構な料金になります。
少しでも家計に負担にならないようにしたいのです。
お風呂の「追い焚き」と「入れ替え」はどちらがお得なのでしょうか?
「追い焚き」と「入れ替え」の比較
お風呂を沸かす料金は水道料金とガス料金さえ分かれば簡単に計算がすることができます。
「追い焚き」と「入れ替え」とは?
お風呂の沸かし方で「追い焚き」と「入れ替え」とはどのような方法なのでしょうか。
その条件を下のように決めてみました。
入れ替え:前回のお湯を全て捨てて新しお湯をはること。
比較用のお風呂の給湯器
「追い焚き」と「入れ替え」で使うお風呂の「給湯器」は、様々なタイプがあります。
今回は、一般的に広く使われている以下のような「ガス給湯器」を使うことにしました。
皆さんのお宅にあるガス給湯器はほとんどが自動で給湯、追い焚きなどが可能なタイプだと思います。
四角いボックスタイプでお風呂の近くの外側に設置されているガス給湯器です。
「追い焚き」より「入れ替え」の方が短時間?
一般的なお風呂のガス給湯器は、「追い焚き」より「入替の方」が短時間でお風呂のお湯を適温、適量にします。
「追い焚き」する時間より、全て捨ててから新しく「入れ替え」したほうが、かかる時間が短くなります。
特に寒い冬の水道水が冷たく残り湯が冷たくなっている時は、その差が歴然となります。
理由は、給湯器は「入れ替え用ボイラー」の方が「追い焚き用のボイラー」より火力が大きいからです。
つまり「入れ替え」はお風呂のお湯が短時間でいっぱいになります。
まずはお風呂で使う水道料金とガス料金の単価を知る必要があります。
基礎になる水道料金の単価
水道料金の単価は次の通りとします。東京都の水道料の1リットル換算の金額です。
基礎になるガス料金の単価
ガス料金の単価は、都市ガスの場合で次の通りとします。
「入れ替え」1回の料金
お風呂を1回「入れ替え」した場合の水道料金とガス料金を計算します。
気温や水の温度、お湯の量などで金額が変わるので、条件を次の通りにしました。
お湯の量は一般的な家庭用のバスタブ200Lにしました。
水道料金とガス料金に分けて計算しました。
■入れ替えの水道料 48円
200L × 0.24円/L= 48円
■入れ替えのガス代 157円
20℃の水200Lを42℃にする熱量の計算
200L ×(42℃ー20℃)× 1kcal/℃L = 4,400Kcal
4,400Kcalが必要なので、以下の計算でガス料金に変換します。
(計算の根拠)
4,400Kcalのガス代 *熱量を使用料㎥に換算。
4,400Kcalの熱量をガス量㎥に比例式で換算します。
4,400Kac:●㎥ = 10,755Kcal :1㎥
●=4,400Kca・㎥÷10,755Kcal
●=0.4㎥
4,400Kcalは、ガスは0.4㎥が必要となります。
しかしガス湯沸器の効率は80%なので
実際は、0.4/0.8=0.5㎥のガス量が必要となります。
その金額は、
●0.5㎥ × 314円/㎥ = 157円
計算の結果、「入れ替え」では水道料金が「48円」、ガス料金が「157円」です。
合計すると1回の入れ替えの料金は「約200円」です。
1回お風呂を全部の水を捨てて、新しいお湯に入れ替えると、1回約200円程になるのです。
「追い焚き」1回の料金
追い焚きする場合は通常は前回お湯を使っているので足し湯をします。
足し湯では、1回あたり水道水30Lを使うので水道料金は約7円です。
■足し湯30Lの水道料 7円
30L × 0.24円/L= 7.2円(約7円)
次に追い焚きの場合のガス料金を計算します。
前日のお湯が冷めきった場合を想定すると、お湯が沸くまでのガス量はお湯を入れ替えした場合と同じ熱量がかかるのです。
■追い焚きのガス代 157円
20℃の水200Lを42℃にする熱量の計算とガス代は、入れ替えと同じ計算です。(省略)
「追い焚き」と「入れ替え」の比較結果
追い焚きと入れ替えを比較した結果、追い炊きが1回41円安くなりました。
追い焚き | 入れ替え | |
水道料金 | 30L:7円 | 300L:48円 |
ガス料金 | 157円 | 157円 |
合計 | 164円 | 205円 |
差は水道料金で、「1回41円の差」です。
お風呂のお湯の「入れ替え」がおすすめ?
お風呂には雑菌が繁殖すると言われています。
ではお風呂でどの位雑菌が繁殖するかを調査した結果が報告されていますので紹介します。
お風呂の雑菌が翌日には1,000倍に増殖。
「新しく入れ替えた」お湯のお風呂に、2人が入浴した直後には雑菌が3倍になります。
そして翌日には1,000倍に増殖しているとの事です。
雑菌で命を落とことはありませんが、気分の良いものではありません。
できれば毎日入れ替えたいものです。
お風呂節約の裏技
2日入ったら2日休みのパターンだと、ガス料金がかなり安くなります。
初日は入れ替えて、2日目は追い炊きです。
また水道料金も下がり、毎日新しく沸かしていた時よりも格段に節約になります。
2日もお風呂に入らないと気になる方は、シャワーを取り入れてみましょう。
まとめ
お風呂の追い焚きと入れ替えでは、追い焚きの方が1回41円ほど水道料金が安くなることがわかりました。
ただし、追い焚きの時は、翌日に雑菌は1,000倍に増えているので、できれば毎回、入れ替えた方が良いですね。