浄水型ウォーターサーバーは、水道水を継続的にろ過したきれいな水を安心して飲めるシステムです。
水道水はどれ位きれいな水になるのでしょうか?
そこで今回は、浄水型ウォーターサーバーの種類とその生命とも言える性能「除去率」について詳しく説明します。
浄水型ウォーターサーバーとは?
浄水型ウォーターサーバーは水道水を利用します。
従来の天然水やミネラルウォーターのボトルを使用するタイプと違います。
そのメリットは、ボトル交換の手間がなく、コストの節約にもつながります。
水道水は不純物がろ過されて、さらにきれいな高品質の水になります。
浄水型の基本な仕組み
フィルターで、細かい粒子や有害化学物質などを除去しきれいな水を生成します。
浄水型ウォーターサーバーの仕組みは、水道水を浄水フィルターを通過させて、水道水に含まれる不純物やPFASなどの有害物質を除去し、清潔でおいしいお水を供給します。
多くの浄水型ウォーターサーバーには、フィルターが複数搭載されていて、さまざまな種類の物質を徹底的に除去する設計です。
水道水のろ過と浄化
一般的な仕組みを説明します。
まず、水道水は浄水型ウォーターサーバーに入ります。
そして最初のフィルターを通過する時に、大きな粒子や不純物が除去されます。
次に、活性炭フィルター等で水中の塩素や有機化合物を吸着して水の味を改善します。
最後のフィルターは、微細フィルターや逆浸透膜(RO膜)が使われます。
そこで、さらに細かなウイルスや不純物質を除去して、除去率を80%以上に高めます。
このようなフィルターを通った水道水は高品質なお水へと変わります。
その結果、安全でおいしいお水が日常的に供給されます。
浄水型ウォーターサーバーの種類
浄水型ウォーターサーバーには水道水補充型と水道直結型の2種類あるので違いを説明します。
水道水補充型
水道水補充型の浄水型ウォーターサーバーは、家庭の水道水をタンクに補充して使用するタイプです。このタイプのメリットは、初期費用や維持費用が比較的低く、月額料金もリーズナブルに設定されていて経済的です。
例えば、ウォータースタンド「ピュアライフ」、 「ハミングウォーター」、「クリクラプティオ」、「エブリィフレシャス」、最も安価な「Locca」などがこのタイプに該当します。
水道直結型
水道直結型の浄水型ウォーターサーバーは、水道管に直接接続して使用するタイプです。
水道から自動的に直接供給される水がそのまま浄水されます。
メリットは、いつでも新鮮な水が供給されるので、常に安定しておいしいお水が飲めます。
水道直結型は、設置工事が必要な場合があります。
一度設置すると、給水の手間が全くかからないため便利です。
特に、ウォータースタンド「アイコン」はこのタイプに該当し、長期的に利用する方は非常に効率的です。
フィルターの浄水能力は高く、除去率も80%〜99.5%の製品があります。
浄水フィルターの性能と除去率
次はフィルターの性能と不純物の除去率を説明します。
高性能フィルターの種類
浄水型ウォーターサーバーに使用されるフィルターには、さまざまな種類が存在します。
メーカーにより様々なフィルターがあります。
例えば、次のようなフィルターが使われています。
- 活性炭フィルター
- セラミックフィルター
- ナノトラップフィルター
- 逆浸透膜(RO膜)フィルター
活性炭フィルターは、残留塩素やカビ臭を取り除く能力が高い特長があります。
セラミックフィルターは、細菌や微細な不純物を除去するのに優れています。
ナノトラップフィルターは、塩素でも死滅しない病原性微生物やウイルスまで除去します。
逆浸透膜(RO膜)フィルターは、非常に小さな分子サイズの物質まで除去できます。
除去可能な物質
浄水型ウォーターサーバーが除去できる物質は多岐にわたります。
例えば、残留塩素、カビ臭、農薬、鉛や他の重金属、細菌、ウイルスなどがあります。
多くのフィルターはこれらの物質を高効率で除去できます。
JIS S 3201に基づいた試験結果により、多くのフィルターは16項目以上の有害物質を除去する能力が証明されています。
また、フィルターによってはさらに多くの物質を除去できるものもあります。
除去率80%とは?
「除去率80%」の意味は、ウォーターサーバーが特定の有害物質を80%以上除去できることです。
浄水フィルターの性能を評価する際、この数値は非常に重要な指標となります。
除去率が高いほど、フィルターの浄水能力が優れています。
この指標は、おいしいお水を提供する上で重要なポイントです。
「消費者庁」は、次のように説明しています。
次の表に掲げる除去対象物質の種類を示す用語ごとに表示する。その用語の次に括弧書きで「総ろ過水量(リットル単位で表示する)」「除去率80パーセントである旨」「JIS S3201、又は同規格の付属書Aに基づいて測定した試験結果である旨」を付記する(許容範囲は、表示したろ過流量に対して-10%以内)。
引用:消費者庁 公式サイト 「浄水器」
難しい説明なので、分かりやすく解説します。
除去率は、水道水に含まれる不純物(除去対象物質)をどれだけ除去できるかを示します。
水道に含まれる不純物を除去対象物質といって、次のようなものです。
浄水型ウォーターサーバーは、水道水からこれらの不純物をろ過する処理を行います。
その除去率が高いほど、水の品質が高くなります。
除去率80パーセントの詳細な意味
浄水型ウォーターサーバーは、フィルターで不純物を除去します。
浄水器の定義に、不純物を80%以上除去すること、が定められています。
浄水型ウォーターサーバーも「浄水器」に属するので、同様になります。
浄水型ウォーターサーバーのフィルターは、規定によって、除去率80%を切ると、交換になります。
つまり、浄水型ウォーターサーバーの「浄水能力」を表しています。
除去率80%より、90%の方が能力が高いと言えます。
しかし、除去率が80%以上の能力があっても、「除去率80%以上」と表示しているメーカーが一般的です。
不純物除去率80%以上の浄水型ウォーターサーバーは、基準で規定されているので、安心して使うことができます。
「除去率80%」の表示には幅がある
除去率の注意点を説明します。
浄水型ウォーターサーバーのメーカーでは、「除去率80%以上」と表示しているのが一般的です。
- 80%でも「除去率80%」と表示できます。
- 95%以上でも「除去率80%以上」と表示しているメーカーもあります。
同じような表示でも、メーカーによってフィルターの性能には、差があります。
ここは、しっかりとチェックしてから、選ぶことをおすすめします。
不純物の除去率が、80%と95%では、水の品質に差が出るのは明白ですね。
見方を変えれば、不純物が20%含まれている水と、不純物が5%の水なら、どちらを選びますか?
「除去率」が表示されている場所
「除去率」は、どこに表示してあるのでしょうか?
消費者庁の説明では、次のように浄水型ウォーターサーバーに、表示することになっています。
表示の事例を参考に引用します。
このほかには、各メーカーのWebサイトで紹介しているページに、これらの情報が掲載されています。
ぜひ、チェックしてみましょう!
「除去率」の目安は最低80%
浄水型ウォーターサーバーの除去率の目安は、規定で「除去率80%」です。
これよりも除去率が下がると、「浄水器」と表示できないことになります。
つまり、浄水型ウォーターサーバーは、除去率80%以上が求められます。
メーカーによっては、除去率90%とPRしているところもあります。
80%以上なので問題はありません。
PFASを除去する浄水型ウォーターサーサーバー
最近話題となっている有害物質「PFAS」を除去する浄水型ウォーターサーバーを紹介します。
メーカー | 総ろ過水量(L) | 除去率 | PFAS除去 | タイプ |
---|---|---|---|---|
メイト(常温用) | 1,800L | 80%以上 | 〇 | 水道直結・卓上 |
ピュアライフ | 2,520L | 80%以上 | 〇 | 給水型・床置き |
ハミングウォーター | 1,800L | 80%以上 | 〇 | 給水型・床置き |
アイコン | 1,800L | 80%以上 | 〇 | 水道直結・ 卓上 |
ガーディアン | 1,440L | 80%以上 | 〇 | 水道直結・ 卓上 |
Locca (ロッカ) | 594L | 80% | 〇 | 給水型・床置き |
クリクラfeelfree putio | 720L | 80%以上 | 〇 | 給水型・卓上 |
エブリィフレシャスtall | 7ヵ月半742L | 80% | 〇 | 給水型・床置き |
エブリィフレシャスmini | 7ヵ月半742L | 80% | 〇 | 給水型・卓上 |
楽水ウォーターサーバー | – | – | ー | 給水型・床置き |
アクアバンク | – | – | 〇 | 給水型・床置き |
フィルター交換の時期
浄水型ウォーターサーバーの規定では不純物の除去率80%以上が必要です。
水道水をろ過すると、フィルターは不純物で汚れることから、徐々に除去率が下がっていきます。
そして、ついに80%を切る時が来ます。
その時が、フィルター交換の時期と言えます。
つまり、不純物の除去率80%未満になる前にフィルター交換します。
一般的に、約6ヵ月の期間をメーカーでは設定しています。
フィルターの能力によって、フィルター交換まで浄水できる水の量「総ろ過水量」が違います。
安全でおいしい水を、安心して楽しみましょう。
おすすめの浄水型ウォーターサーバーを詳しく比較していますので、よろしかったらご覧ください。
浄水型ウォーターサーバーの基本データ比較一覧
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